「先生これ・・・」その子が私に差し出したものは1枚の賞状でした。

2015 2月 26 レッスンの風景 , , 0 コメント » このエントリーを myyahoo に追加 このエントリーを GoogleRSS に追加 このエントリーを ハテナRSS に追加 このエントリーを Livedoor RSS に追加 このエントリーを goo RSS に追加  by ♪ふるもりポポピアノ♪



音楽を通して脳を鍛え心を育てる
熊本市西区のピアノ教室 ♪ふるもりポポピアノ♪ ふるもりきょうこです。






「先生、これ・・・・・」
そう言いながら、その子が私に差し出したのは、
一枚の賞状でした。

 

IMG_2595

 

 

 

 

 

 

 

え・・・・?
なに?

・・・・ピアノ伴奏賞・・・・・

 

えええええええええええええっ!!!
こ、こ、これはっ!!
その瞬間、涙が出ました。

 

先日、彼女が通う中学校で合唱コンクールがあったのです。
クラス対抗で、課題曲と自由曲を歌うんです。
で、その中の一曲を彼女が伴奏したの。
伴奏することはもちろん知っていました。
曲を何度かレッスン中にも見て、
私からもアドバイスをしたりしていましたから。
当日、私も見に(聴きに)行く予定だったんですが、
どうしても間に合わなくて、行けなかったんです。
どうなったのかなって、気にはなっていたんだけど、
まさか、こんなステキなものを持ってくてくれるとは・・・・・

 
6年生の夏、ひとりの女の子が私の生徒になりました。
ピアノを習うのは初めてです。
正直なところ、スタートとしては、
決して早いスタートではありません。
「大きくなったら保育士になりたいので」

という理由で、
ピアノを習うことにしたそうです。
とても朗らかで素直な彼女は、
音楽とすぐに仲良くなり、
レッスンの曲だけではなく、
子供のための曲などもちょこちょこ弾いていました。
なかなか動かない指と格闘しながらも、
私は、そんな彼女の優しさと丁寧さが、
ピアノにも表現できるようになるといいなーと思いながら、
指導してきました。
ええ、わずか1年半ぐらい前の出来事なんです。
ピアノを始めたのは。
そんな彼女が、

「先生、私、合唱コンクールの伴奏をしてみようと思って。」

っと、楽譜を持ってきました。

 

あのぉ・・・・
中学校の合唱コンクールの曲って、
結構難しいんですよね。ほんとうに。
彼女が持ってきた楽譜も、
フラットが5つもある、やさしいとは言いがたい曲でした。

 

IMG_2603

 

 

 

 

 

 

 

 

 

う。

ひ、弾けるかしら・・・
いや、弾けるよね。
や、弾かなきゃ。
ん。弾くべきでしょう!
とにかく、やるしかないっ!

っていうか、こんな大役を自分から引き受けてくるだなんて、
度胸あるというか、やる気あるというか、
さすが私の教え子ッて感じだ・・・ははは(笑)
その気持が嬉しかった。

 

「いや、人前で弾くのはちょっと無理・・・」

そう言って、人前で弾くことを避けて回るピアノ弾きは、
いくらでもいます。

私は、邪道だと思っています。
自分の音楽は誰かに聴いてもらって、共有したい。
自分だけの音楽だなんて、寂しい・・・
なので、ピアノを初めて1年ちょっとで、
こんな大役に自ら飛び込んでいく心意気が、
とても可愛かった。

 

とはいっても、この「大切なもの」という曲は、
なかなか手ごわかったですね。
それでも、どんどん弾けるようになって、
私は、結構難しいことも要求しました。
フレーズのもっていきかたと、終わり方
右手と左手のバランス
曲の場面ごとの表情の変え方
曲の構想
前奏の歌い方
ピアノ伴奏というものは、独奏と違って、
いかに歌を歌いやすく導くのかということが大事。
歌いやすい伴奏って、どんなもの??

そんな話をしながら、
一緒に練習してきました。
本番直前には、かなり上手になったと思う。
よく、ここまでできるようになったと、
私も感心していました。

だから、本番も行きたかった。。。。

 

 

「先生、これ・・・・・」
そう言いながら、その子が私に差し出した賞状には、
間違いなく、

「ピアノ伴奏賞」と、彼女の名前があった。

 

指導者として、私は胸が熱くなりました。

こんなプレゼントを持ってきてくれるとは!!

 

本人に、感想文を書いてもらいました。

 


中学生になって、合唱コンクールと言う行事があります。
伴奏者決めの時、挑戦してみたいという気持ちがあり立候補しました。
しかし、伴奏をしたことは無いし習い始めて、1年しか経っていません。
そんな私が出来るかとても不安でした。

 

それからレッスンの時先生が丁寧に指導をしてくれました。
音の終わり方や、ペダルの踏み換えなど、分かりやすく教えて下さいました。

 

そして当日、私達のクラスは、トップバッターで緊張の時が始まりました。
色々不安な事がたくさんあったけど、自分の満足のいく演奏が出来ました。

 

伴奏賞の発表の時、2組!と言われたときドキッとしました。
そして自分の名前が言われたときは、本当なのっと何がなんだかわかりませんでした。
表彰で前に立つと嬉しさや緊張で震えが止まりませんでした。

 

先生に聞いてもらえなかったのは、とても残念でした。
最後にピアノを習ったからこそ伴奏をする立場になり、
初めての経験をする事ができました。
ピアノを習って本当に良かったと感じました。
ありがとうございました。


 

この文章を読んで、私が号泣したことは言うまでもありません。

行けなくて、本当にごめんね。残念です。

 

そして、学校の音楽の先生からも一言頂いています。

 
「すごく頑張っているのは知っていました。

音楽の授業中にもちょっとアドバイスをすると、
それを真摯に受け止めて、
次の時にはちゃんと演奏が改善されているのですごいと思っていました。

当日の演奏は、とても心がこもった表現ができていて、
きれいなピアノの演奏でしたよ。
これからもがんばってください。」

 

先生、ありがとうございます。

 

なんといっても、初めて1年ちょっとでの出来事です。

遅く始めても、こんな風に音楽とより添えて、
こんな風に結果をだすことができると、
私も大きな自信になりました。

ありがとう。

 

そして、ママの涙。

あなたはステキな親孝行をしましたね。
親は、子どもの快挙がどれほど誇らしく嬉しい事か!

 

音楽とのつきあいかたは、人それぞれだし、
いろんなかたちがあると思っています。

自分らしい つきあいかたを見つけられたら、
それは、とても素晴らしいことだと思います。
本当にがんばりましたね。
おめでとう!
そして、ありがとう。

 

 

 

 

 

こんな私を応援してください

にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ教室・ピアノ講師へ







音楽と、ポポっと一生のお友達になり、
音楽を通して素晴らしい人生を楽しむことができますように!




クリックして私を応援してください。
にほんブログ村 クラシックブログ ピアノ教室・ピアノ講師へ
にほんブログ村



こちらからコメント送信してください。


コメントはまだありません

  1. No comments yet.

ホームへ戻る